お知らせ

2018.12.06

悲しくてやりきれない

テレビでは罰ゲームで外国の苦いお茶を飲んで、誰かが深刻な顔をしてグエエってえづいてる。
見るに堪えない。
自分が一生懸命丹精込めて作ったものが多くの人にゲテモノとして見られ、笑われる。
食べ物、飲み物として扱われない。
作り手や食文化への敬意なんて一切ない。
そう思うと一生産者として泣けてくる。
 
先日テレビでみそせんべいが取り上げられた。
芸人さんが固い固いと苦戦してる相変わらずのオイシイ絵だ。
多少の商品説明はあったが、固い、噛めない、ほとんどそれだけの内容だった。
美味しさには程遠かった。
そのコーナーは新しいお煎餅が群雄割拠し、盛り上がっているという内容で数社が紹介されていた。
その中でのこの内容である。
泣けてきた。情けなかった。
毎日毎日一枚一枚職人が心を込めて焼いている煎餅だ。
糀から手作りしてる煎餅屋なんてまずない。
全国どこに持って行ってても恥ずかしくない煎餅だ。
加えて、キャラメル煎餅まつほ、ミント煎餅など他所には真似できない独創性があって質の高い煎餅を作ってきた。
おかげでいろんなところからお声をかけていただけるようになった。
新しいお客様も増え、若い世代にもファンは多いと思う。
 
テレビの制作サイドを批判するつもりは毛頭ない。
求められているものを懸命に作ろうとしているのはわかる。
悪気だって全然ないと思う。
彼らは作ら「されて」いるのだ。
それが誰に作らされてるのかが謎なんだ??
お偉いさん、それとも視聴者?
美味しいよりオイシイが大事って
一体誰がそのクオリティを求めているんだ?
 
夜の放送をオンタイムで見ないで良かった。
見てたら悔しくて眠れなかっただろう。
朝、会社に行ってこの思いをみんなに伝えた。
みんなも同じように悔しかったみたいだ。そらそうだ。
みんな誇りを持って自分たちの煎餅を焼いている。売っている。
焼かされていない。売らされていない。
それがわかっただけでも収穫があった。
 
出張続きでほとんど何も知らされないまま話が進んでいたので、今回は仕方ない。
もう忘れる。2度と同じ思いはしたくない。
 
六代目 田中裕介拝